給料の前借り？『給与ファクタリング』業者に高額利息を支払わされた…集団訴訟
更新：2020/06/03 17:44
将来分の給料を買い取る形で現金を渡すという、いわゆる『給与ファクタリング』で、高額の利息を支払わされたとして集団訴訟が起こされました。
「通常の闇金でもないような暴利をむさぼっている。」（原告代理人 前田勝範司法書士 ６月３日）
訴えを起こしたのは大阪府内に住む８人で、東京都内のファクタリング業者７社を相手に約６９０万円の返還を求めています。その原告の一人である５０代の男性は、新型コロナウイルスの影響で仕事が激減しました。さらに親族の葬儀費用などで現金が必要となっていた時に、インターネットで見つけたのが『給与ファクタリング』でした。
【一般的なファクタリング】
▼企業が将来見込まれる売上（売掛金）を債権としてファクタリング業者に売却。
▼企業は業者から手数料を引いた現金を受け取る。
▼業者が取引先から売掛金を回収する。
【給与ファクタリング】
▼利用者が将来勤務先から受け取る給料を債権とみなして業者に売却。
▼業者は利用者に手数料を差し引いた現金を渡す。
▼法律上、給料は勤務先から雇用者に直接支払わねばならないため、業者は勤務先からではなく、利用者から給料を回収する。
一般的なファクタリングは、企業にとっては、債権を売却することで早急に資金工面ができる取引で、借金ではありません。給与ファクタリングも、多くの業者が貸金業ではないとしながら、“給料の前借りサービス”などとうたって客を集めています。
「結構キレイなＨＰの作りで、即日ブラック関係ないっていうような文言が書いてあって、ファクタリングの仕組みは違法じゃないですよ、みたいな。」（原告の５０代男性）
原告の男性は合わせて５社から約１６万円を受け取りました。支払った手数料を年利に換算すると、法定金利２０％を大幅に超える最大７３０％に達したということです。さらに新型コロナウイルスの影響で、インバウンドに頼る勤務先の給料は減り、支払いの見通しが立たなくなりました。
「いわゆるインバウンドに関係する物流関係の仕事です。ほとんどそこに力をかけて会社はやっていたので、（売り上げは）９割以上減です。金額にして１０万円程度は給料が下がったので、これは本当にやばいなって。」（原告の５０代男性）
原告の代理人は「給与ファクタリングを利用し、新型コロナウイルスの影響で返済ができないとの相談が急増している」と話します。
「（給与ファクタリングを）いざ利用すると手数料が非常に高いので、生活に困って１社２社増えていく。闇金と利率は変わらないので、ファクタリング業者から資金を譲り受けて、借りた人が給料をもらったらその人が返す仕組みとなっている点は、完全に貸金業という形でみていいのではないかと。」（原告代理人 前田勝範司法書士）
提訴を受け、ファクタリング業者の一社は「訴状が届いていないのでコメントできない」としています。
今年３月、東京地裁で“ファクタリング業者が利用者に手数料の支払いを求めた訴訟”での判決では、「ファクタリングは貸し付けと同じ機能で、貸金業法の定める年利を大幅に超えて、契約は無効と認定。出資法にも違反し刑事罰の対象となる。」との判断が示されています。
また今年３月に金融庁は「給与ファクタリングは貸し付けと同等の機能で、受け取る手数料も実質的な利息に当たり、年利換算すれば法定金利の１０倍以上になり違法な貸金業だ」とする見解を示しています。
最近の関西ニュース
"一般的な" - Google ニュース
June 03, 2020 at 03:44PM
https://ift.tt/3001fpH
給料の前借り？『給与ファクタリング』業者に高額利息を支払わされた…集団訴訟 - 毎日放送
"一般的な" - Google ニュース
https://ift.tt/2Raf92k
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "給料の前借り？『給与ファクタリング』業者に高額利息を支払わされた…集団訴訟 - 毎日放送"
Post a Comment