企業同士が手を組み新たな事業に乗り出すとあれば、新聞やテレビをはじめ多くのメディアが注目します。広報にとって共同発表はその本領を発揮する絶好の機会。しかし晴れやかな舞台の裏で、例のごとく広報担当者は命をすり減らしているのです。
正式契約前に広報発表まで決めてしまうトップ
企業のトップ同士が重要な業務提携を発表、両社のロゴの入ったパネルを背にして握手、激しいカメラのフラッシュ――。まさに「広報には華がある」を地でいく瞬間です(関連記事「『広報は華がある』は幻想 現実は泥くさく、気まずい」)。
会社としての新たな展開を社会に対して説明し、ステークホルダーに理解していただく。共同事業成功に向けた第一歩を担うわけですから、広報として手応えがないはずはありません。こうした得難い経験をさせてもらえることは幸運なのですが、ですが、ですがですよ、時としてなかなか“つらいもの”がつきまとうのもまた共同発表なのです。
そもそも企業同士の合意で注意しなければならないのが「いいですねやりましょう」と言って、細部が詰まっていないうちに広報発表の話までトップ同士が決めてしまう場合です。特に気を付けたいのが、肝心の契約を書面で交わしているかどうかです。基本的には書面による何らかの合意があって初めて広報発表を行うのが一般的な手順だと思います。
しかし「細かいところは後で詰めるとして、相手も乗り気になっている今ここで一気に会見の約束も取り付けてしまおう」というのもまた、経営者の交渉術としては間違っていません。ですからこういうときこそ、広報が経営者の側近として実務の脇を固める役目を積極的に果たすべきです。
「今日先方と打ち合わせで、広報の話も出るから同席してもらえる?」
こんな場に呼んでもらえると、大体雰囲気が分かります。トップ同士がポジティブに会話を弾ませている脇で、顔色が緑に近い土色をした担当者がいたら要注意です。
「ちょっと広報の前に基本的なことを確認させてください」などと言って切り出すと、顔面緑色氏から「実は契書がまだでして……」というようなことがポロポロ出てきて、じゃあそっちの準備も急ぎましょう、といったことになります。
なぜこうなってしまうのでしょうか。「細かいことは担当レベルに任せる」という発想の経営者と、「判断は常に細部に至るまで完璧で、疑問を挟む余地はつくらない」というタイプの経営者がいると思いますが、後者だと思っていたら前者のタイプだったということが間々あるからです。この辺りは広報として経営幹部の鶴の一声に単純に流されてはいけませんね。
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January 15, 2020 at 03:11AM
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華々しい企業同士の共同発表、その裏で泣く広報 - 日経クロストレンド
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