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ワタミが基幹系を刷新、アドオンが難しいSaaS型ERPをあえて採用した理由 - 日経xTECH

 ワタミが基幹系システムの刷新プロジェクトを進めている。2018年度から22年度までの5年間で、生産管理や財務会計などの基幹系システムを全面刷新する。

 新しい基幹系システムには米インフォア(Infor)のSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)型ERP(統合基幹業務システム)である「Infor Cloud Suite Food&Beverage」を採用した。一般にSaaS型ERPはアドオン開発が難しく、売上高1000億円近い大企業が導入するのは珍しい。

 海外製のSaaS型ERPを選んだのは「グローバル企業の最新の業務プロセスを取り入れられるからだ」とワタミの若林繁 経営管理本部IT戦略部本部長は話す。Infor Cloud Suite Food&Beverageは他の一般的なSaaS型ERPと同じく、ユーザー企業からの要望などを踏まえて新機能を随時追加している。ワタミにとって、先進的なユーザー企業が要望した新機能をいち早く利用できるメリットがある。代わりにワタミが求めた新機能を競合他社に利用されるリスクはあるが、メリットのほうが大きいという。

 ワタミは外食以外にも宅食や農業、発電など幅広い事業を展開している。買収によって参入した事業も多く、従来は事業ごとに情報システムや業務のやり方がバラバラ。「システムも業務も非効率な状態だった」(若林本部長)

 そこでワタミは基幹系システムの刷新に合わせて、業務を大幅に見直す。「業務の独自のやり方をゼロベースで見直すには、ERPの持つ業務プロセスに合わせて当社の業務を変更すべきだと判断した」と若林本部長は話す。

 今回ワタミが基幹系の刷新を進めているのは「業務効率を高め、成長に向けた経営戦略をバックアップするためだ」(若林本部長)。ワタミは外食産業を取り巻く環境の悪化や労働問題などにより業績が落ち込んでいたが、創業者の渡辺美樹氏が2019年10月に代表取締役会長兼グループCEO(最高経営責任者)として復帰。2019年3月期に947億円だった連結売上高を22年3月期までに1000億円にする中期経営計画を掲げ、改革を進めている。今回の基幹系システムの刷新では最終的に国内外のグループ約20社の基幹系システムをInfor Cloud Suite Food&Beverageに統一する計画だ。

外食事業では様々なブランドで店舗展開を進め、事業拡大を目指す

ワタミが出店を進める業態の1つ、焼き鳥居酒屋「三代目鳥メロ」

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導入後も育つシステムを目指す

 基幹系システム刷新プロジェクトの第1弾として2019年10月に国内の一部工場で先行稼働させたのが新生産管理システムだ。20年2月までに国内の外食・宅食事業を担う11の食品工場全てに展開する。さらに21年4月までには、農場で採れた食材を加工する農業事業の工場や、海外の外食事業の工場への展開も終える予定だ。

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