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鹿銀ATM搭載車両導入 災害時の現金需要に対応 - 読売新聞

 鹿児島銀行は、災害時の現金需要などに対応するため、現金自動預け払い機(ATM)を搭載した緊急対応車両を1台導入した。小回りが利く市販のミニバンタイプで、ATM機能に特化した車両は九州では珍しいという。

 同行によると、導入は、大規模災害時に、企業の被害を軽減できるよう事業継続能力の向上を図るBCP(事業継続計画)◎の一環。顧客が停電によって近くのATMが利用できなくなったり、キャッシュレス取引が困難になったりした際に被災地に出向き、現金の引き出しや振り込み、通帳記入などを取り扱う。

 移動ATM車はトラックなどの大型車両を改造したものが主流。同行でも過去に導入したことがあるが、窓口機能などを備えた移動店舗型で機動性に難点があった。今回は被災地での限られた駐車スペースなどでも動きやすいように普通車両にし、ATMだけを設置。開発費用も大型車両の5分の1ほどに抑えた。

 ATMは車体後方にあり、ドアを開ければすぐに使えるように設定した。大型車両の場合は階段を上るなどの不便さがあるが、今回の車両は人の高さにした。

 昨年12月20日に報道機関に公開され、記者会見した同行の松山澄寛頭取は「せっかく導入したので、BCPだけでなく、鹿児島国体やマラソンなどのイベントでも試験的に稼働させたい」と語った。

 ◎BCP=Business Continuity Plan

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