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ウルトラタフネスな4インチスマホ「Unihertz Atom L」レビュー - Engadget日本版

中国のベンチャー系スマホメーカーのUnihertzは2020年の7月中旬以降から、クラウドファンディングで出資を募集し成立していたAndroidスマートフォン「Atom XL」、および「Atom L」の端末本体をリワード品として発送を開始しています。

「Atom XL」、「Atom L」は2020年の2月にクラウドファンディングサイトのKickstarterにて発表されたタフネス仕様のスマホで、現在発売中の同社のミニマムサイズのタフネススマホ「Unihertz Atom」の後継モデルとなります。

先代のUnihertz Atomは2.45インチディスプレイのつまんで持てるくらいのミニマム&タフネスが特徴のスマホでしたが、今回の「Atom XL」、「Atom L」は4インチディスプレイとなり、ひと昔前では一般的なサイズだった画面サイズのスマホへとなりました。

我々、ニッチなガジェット好きは初代Atomのような尖ったコンセプトの端末も大好きなのですが、人によっては「小さすぎて操作しづらい」「老眼にはきつい」「小さすぎてなくしそう」「うっかり踏んで足に大ダメージを負った(実話)」といった声もあったこともありました。タフネス仕様のままに画面がく大きく見やすくなり、片手でホールドしつつ操作もできるギリギリのサイズとなった「Atom XL」、「Atom L」に心動かされる人も多そうです。

Atom Lと先代Atom(先代)の本体比較。一般的なスマホの画面サイズに近づいた

もちろん、SoCや動作メモリ、バッテリー容量やカメラ性能などは大きく強化されており、現行Androidスマホのミドルレンジ級か、それよりもちょっと上くらいの十分な性能を有しています。

今回、クラウドファンディングのリワード品として「Atom L」の実機が到着しましたので、本記事では特徴や機能などのレビューをお送りします。

Unihertz Atom Lの外観

今回入手したのは「Unihertz Atom L」の方です。スマートフォンとしての性能面においては「Atom XL」との違いはないのですが、Atom XLはトランシーバー(DMR式)機能を有しており、最大で約8kmもの距離をモバイルネットワークを使うことなく、相手のDMRトランシーバーと通話が可能です。しかし、国内でこの機能を使うためには「海外のトランシーバー機を国内で使うための手続き」が必要となる可能性が高いため、国内でAtom XLをフル活用するのはかなりハードルが高く感じたことが、「Atom L」の方を選ぶ動機となりました。

でもUnihertz Atom Lの個装箱には思いっきり『ATOM XL』と記されています。(箱に貼られたステッカーにATOM Lと印刷されています)

外観は先代Unihertz Atomをそのまま巨大化したような外観ですが、音量キーや電源ボタン、スマートキー(アプリ起動などを登録可能な物理キー)の配置が左右逆になっているなどの細かい違いがあります。

前面側には画面比16:9で解像度は1136x640ドット(WSVGAより少し大きめの解像度)の4インチディスプレイに約800万画素のインカメラ、通話用マイク、ホームボタン兼用の指紋センサー、近接センサーなどのセンサー類が配置されています。

背面側にはオートフォーカス対応の約4,800万画素カメラ(シングル構成)に、撮影用フラッシュライト、外部スピーカー、動画撮影用マイクにストラップホールがあります。

本体外形としては縦 134.5×横幅 65×厚さ 17.5mmで、本体重量は約224.5g。片手で持ってみると、初めはズシリと重さを感じましたが、片手で持った時の収まりがいいせいか、さほど気になりませんでした。

基本スペックとしてはSoCにMediaTek製のチップセットHelio P60(2GHz×8コア)に動作メモリは6GB RAM、本体ストレージ容量は128GB ROMでバッテリー容量は4300mAhとなります。

SIMカードスロットは2つで、DSDV(DualSIM・DualVoLTE)に対応。片方がmicroSDカードと排他となっており、SIMカードを2枚挿した状態ではmicroSDカードを利用できません。

ちなみに先代のUnihertz AtomではSIMカードスロットが2基あったものの、メモリーカード非対応だったため、メモリーカード対応は嬉しい人も多いではないでしょうか。

本機のアピールポイントでもある「(物理的に)強い」スマホとしてはIP68の防水防塵に、MIL-STD-810G準拠の耐衝撃に対応。スマートキーをカメラのシャッターボタンとして、音量キーをカメラのモード切替ボタンとしても利用できるので、水中での撮影も可能です。

メインカメラはシングル仕様ではあるが、先代の約2,000万画素センサーから約4,800万画素へと大幅に強化された

同梱品として、USB Type-Cケーブル・USB充電器、マニュアル類、SIMピンや予備の画面保護シートが付属しています。なお、本機には予めディスプレイ保護シートが貼られています。

Atom Lの個装箱の中身

プリインアプリはごく僅か

プリインストールアプリはGmailやYouTube、GooglePlayなどのAndroidスマホではお馴染みのGoogle製アプリのほかには学生モード(キッズモードとその設定)、音声レコーダー、緊急アラート設定アプリ、FMラジオ、リモートコントロールフェアリー(赤外線リモコン設定アプリ)やGame mode(ゲームアプリ利用中における通知の設定などを変更するもの)、NoteBook(テキスト入力アプリ)といったものや、騒音計やコンパス、心拍数系などの実用性の高いツール類がひとまとめになっているアプリの「ツールボックス」と、Unihertzの自社製アプリ以外のサードパーティ製アプリは一切プリインストールされていません。それだけ「バックグラウンドで悪さするアプリも(少)ない」ということなので、筆者としては好感触です。

Atom Lのホーム画面。Discover+3枚の全4枚構成で、アプリケーションドロワー(アプリ一覧を呼び出すアイコン)のないものとなっています。

メインカメラは大きく強化

Atom L(XL)の背面側メインカメラはシングルカメラではあるものの、約4,800万画素となり、先代Atomの約1,600万画素のカメラから大きく強化されました。

筆者は先代のAtomではちょっとしたメモ代わりの利用や記録に撮る程度の使い道の方が多かった(ディスプレイが非常に小さいこともあり、Atomの画面でプレビューを直接見てもわかりづらいというのもあって)のですが、Atom Lでは先代Atomを比べてもハッキリとカメラ性能は向上しているのが実感できます。

ただし、シーン判別などの機能のないシンプルなカメラなので、必要に応じて別途、サードパーティ製のカメラアプリを追加するといいでしょう。

一通り撮影した印象としては、メインのリアカメラは大幅に強化され、日中のちょっとした写真などであればそこそこのものとなっています。しかし、暗所での撮影は不得意でノイズが出てしまいました。

タフネス面は上々、ただし過酷な環境では……

Atom Lは先代Atomから引き続き、防水・防塵・耐衝撃に対応した「物理的に強い」スマホであることをアピールしていますが、防水防塵・耐衝撃の物理的な強度面での堅牢さは問題ありませんが、京セラ製のタフネスモデルスマートフォン、「TORQUE」やパナソニック頑丈ハンドヘルドシリーズ「TOUGHBOOK・TOUGHPAD」シリーズあたりと比べると耐海水や高温・低音環境対応、低気圧環境対応などの本格的に自然環境の強烈な場所での耐久テストがされていない(恐らく非対応)ため、マリンスポーツなどでの運用や登山器具を必要とする過酷なレベルの登山などへ持ち出せるか、という点については未知数、あるいは不安な点もあります。

とはいえ、そこいら辺のスマホでは話にならないくらいには丈夫で頑丈なのは間違いありません。キャンプ場やハイキングなどのちょっとしたアウトドアや散策などへ気軽に持ち出すには特に問題はなさそうに感じます。

使っていて気が付いたこと

片手でも扱えるサイズのタフネスモデルなスマートフォンである本機ですが、使ってみると思った以上に動作が快適であることに気が付きました。

SoC(チップセット)はMediaTekのHelio P60というミドルレンジスマートフォン向けのものを採用しているのですが、「画面解像度が高くない」ことが有利に働き、一通りの操作感もスムーズで、アプリの動作もサクサクと動いてくれます。

Atom L(XL)の画面解像度は高くないとはいえ、1136×640ドットとiPhone5とほぼ同じ数値であり、普通に使っていくのには全く問題はないと感じます。

ベンチマークアプリ、PC Markで計測したスコア(3回計測した中央値)。決して高いわけではないがミドルレンジ帯のやや上位級に滑り込む悪くない結果が確認できる

そのほか、バッテリーの持ちもかなり優れていると感じました。前述の高くない解像度のため、CPUへの負担が軽く、ディスプレイサイズも4インチと現在のメジャーどころのAndroidスマートフォンのものと比較すると消費電力は少なめ。さらに本機のバッテリー容量が4,300mAhと大容量であることなどの要素が合わさり、長時間の連続使用が可能なのは大きなアピールポイントでしょう。(特にアウトドアに出かける際に持ち出す端末として見た場合)

一言でまとめると、「タフネスモデルである都合、若干重量はあるものの、長時間の運用にも適した大容量バッテリーと省エネ設計かつ、過不足ないスペックで、実用性を重視した片手に収まるサイズ」を兼ね備えた、実は「堅実な作りのバランスの取れた優等生」なスマートフォンでもあるのです。

もちろん、オサイフ(FeliCa)機能や大手の通信キャリアが販売しているスマホが搭載している機能やサービスの中には対応できないものもあるのですが、実際に使ってみると思った以上にしっくりくる、シブい1台ではないでしょうか。

防水や防塵機能などのほか、ハンドソープで洗えたり過酷な状況での利用も想定した設計などのノウハウが蓄積された国内メーカーの超タフネスなTORQUEやToughpadなどのスマートフォンと比べてると及ばない部分があるのは間違いありません。

しかし、スマートフォンの大画面化による本体サイズの大型化が進んだ今、現行の標準的な本体スペックで小ぶりな本体サイズの本機は貴重な存在で、本機のセールスポイントであるタフネスの部分を抜きにして考えても魅力のある1台ではないかと思います。

まだ、一般向けには未発売ながら、これまでのUnihertz製スマートフォンと同様、そう遠くないうちに高くない価格で、お店に並ぶと思います。

個人的な感想としては、メインとしてバリバリと使っていくというよりも「頑丈なサブ機」として本機を選ぶのも十分にアリなんじゃないかな、と思った次第です。

ゴツくて頑丈な端末も素敵ですね

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August 07, 2020 at 03:56PM
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