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最近よく聞く「遅延型フードアレルギー」の検査、実は推奨されていない? - ハーパーズ バザー・オンライン

High Angle View Of Various Fruits And Vegetables On White Background

Sanda Stanca / EyeEmGetty Images

インターネットで検索すれば、クリニック名とともに果てしなく表示される「遅延型フードアレルギー」。最近よく聞くこのアレルギー、そもそもアリなの?

「遅延型フードアレルギー」って?

「原因がよくわからない不調、慢性的な疲労感、敏感肌、頭痛には食物アレルギーが影響している」として、血液検査でその原因となっている食物を調べる「遅延型フードアレルギー検査」。10 年ほど前から、自由診療のクリニックなどで導入するところが増えている。

費用は3~5万円ぐらいと高額な検査だが、さまざまなメディアで取り上げられたこともあり、その存在を知っている人も多いだろう。

 この検査の説明はこうだ。アレルギーには「即時型」と「遅延型」の2タイプがあり、「即時型フードアレルギー」は甲殻類やピーナツ、そばなど、食べてすぐに反応が表れるもの。場合によってはアナフィラキシーショックを起こし、命に関わる危険性もある。

もうひとつの「遅延型フードアレルギー」は、食べてすぐに反応は表れないが、体内でアレルギー反応を起こし、さまざまな不調を引き起こす。つまり自覚症状がないまま不調を発生させることがある、と定義されている。

 即時型フードアレルギーは、免疫機能の指標であるIgE抗体の値を調べることで判明する。これは一般的な医療機関で導入されており、保険が適用される。遅延型の場合は、別の免疫機能の指標のひとつであるIgG抗体の値を調べることで、摂取しないほうがいい食品がわかるという。慢性的な不調に悩み、わらにもすがる思いで検査を受けた人もいるかもしれない。

「遅延型フードアレルギー」の検査は推奨されていない

 ところがこの検査、賛否というレベルではなく、日本アレルギー学会では有用性に関して推奨しないと発表、注意を促している。しかもそれは2015年2月末のこと。はや5年が経とうとしている。なのにこの事実を知らない人は意外と多い。注意喚起は日本の学会だけでなく、FDA(米国食品医薬品局)をはじめ、米国や欧州のアレルギー学会でも、食物アレルギーにおけるIgG 抗体の診断的有用性を公式に否定している。

 日本アレルギー学会指導医でもある日本医科大学附属病院耳鼻咽喉科の後藤穣准教授は次のように説明する。「この事実がなかなか浸透しないことから、学会では再度注意喚起すべきでは、という声も上がっています。検査としての有用性は現時点では不明なので、検査結果で出た食品を避けるのはリスクがあります。不調を取り除くために摂取をやめるか否か以前に、根本的な栄養不足を招く可能性があるので要注意です」

From Harper's BAZAAR March 2020

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March 21, 2020 at 05:20PM
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