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トヨタ、LMDhクラス車両の開発は検討せず「我々のニーズに合っていない」 - Motorsport.com 日本版

 FIA世界耐久選手権(WEC)は、2020-2021年シーズンからLMP1クラスに代わり、新たにLMHクラスが最高峰クラスとなる予定だ。

 しかし、当初から参戦を表明していたアストンマーチンが計画の見直しを発表。これにより、2020年9月のLMHクラス初年度に参戦する主要自動車メーカーは、現時点でトヨタのみという状況となった。なお、グリッケンハウスとバイコレスというふたつの小規模メーカーも参戦を表明している。

 また、2022年のWEC復帰に向けて準備を進めているプジョーは、3月末までにLMH規定のマシン開発を進めるか、新たに発表されたLMDh規定に切り替えるのかを決定するとしている。

 LMDh規定は、北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とWECが今年1月に発表した新たなプロトタイプカーのカテゴリー。LMP2車両のシャシーをベースとしたマシンで、WEC(2021-2022年シーズンから)とIMSA(2022年から)の両シリーズを戦うことができるようになるという。

 トヨタ・モータースポーツ(TMG)のテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは、次世代プロトタイプカーのLMDhは、トヨタのニーズに合っていないと強調した。

「我々が求めているものとは一致しない」と、バセロンは語った。

「我々はテクノロジーの開発と改善のためにレースをしているので、LMP2シャシーを購入したり、市販のハイブリッドシステムを購入することに興味を持っていない」

「他のメーカーにとっては(LMDhが)正しいアプローチであることを完全に理解しているが、我々にとっては違う」

 またバセロンは、2020年9月からスタートするLMHクラスを戦う新マシンの開発はすでに進んでいると指摘した。

「幸いなことに、ほとんどのパーツは製造段階にあるので、後戻りすることはない」

 トヨタは、将来的により多くのメーカーがLMH規定の車両でWECに参入すると考えていると、バセロンはコメント。現時点でプジョーはLMH規定でマシン開発を続けていると強調した。

「我々はまだ、マニュファクチャラーがLMH規定で参戦すると考えている。プジョーはまだ、それほど遠くない未来に参戦する予定でいるので、彼らがどうするつもりなのかを尋ねてみなくてはいけない」

 LMDh車両がWECを戦えるようになった後、LMH車両との間でパフォーマンス調整が行なわれることになる。バセロンは、WECを運営するACO(フランス西部自動車クラブ)とFIAの能力については疑いの余地はないと主張した。

「ACOとFIAは、史上最高のパフォーマンス調整を行なう計画をしていると主張している」

「我々はバランスが不均衡になると疑ってはいない。パフォーマンス調整の原則として、政治的にそれを動かすことは許されない」

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