被害に遭うのは「自分以外」という思い込み
正常性バイアスと群れの本能だけが、私たちを迷走させる要因ではない。もう一つは「楽観バイアス」である。 心理学者は、人が犯罪や交通事故、病気の被害者になる可能性について、不合理に楽観的になる傾向があることを半世紀前から認識していた。そして、1980年に心理学者のニール・ワインスタインがさらに鋭く指摘した。 それは、悪いことはめったに起こらないと考えてしまう一般的な楽観主義なのだろうか? いや、おそらくそれは、もっと自己中心的な種類の楽観主義だ。悪いことが起こるけれど、「私には」降りかからないという感覚である。 ワインスタインは250人以上の学生に、他の学生と自分を比較するアンケートを実施した。良い仕事や長寿などの楽しい見通しと、病気などの明らかなリスクについて尋ねた結果、多くの学生たちが自分に良いことが起こる可能性が高いとする一方で、他の学生たちには不幸な運命が待っていると考えていた。 『ダチョウのパラドックス 災害リスクの心理学』の共著者の一人であるロバート・マイヤーによれば、2012年にハリケーン「サンディ」が迫ってきたときにも、同様の現象が起きたという。 彼の研究によると、沿岸部の住民は嵐の危険性を充分に認識しており、しかもプロの気象学者が想定していた以上の被害を予想していた。しかし、彼らは落ち着き払っていて、被害を受けるのは自分以外の人々だと信じて疑わなかった。 新型コロナウイルスに感染することに対して“妄想”を抱いている人たちがいる。それこそが、自分自身のなかにある自己中心的な楽観主義だ。 つまり、英国で何百万人もの人々がこのウイルスに感染すると知っていても、本能的な直感では、すべての論理に反して、自分だけはその一人にはならないだろうと思っているのだ。
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June 07, 2020 at 01:56PM
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心理学で読み解く「感染拡大につながった『自分だけは大丈夫』という根拠なき過信」(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース
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