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【令和時代における交通インフラの人材採用24】一般的な採用のトレンド 女性バス運転手協会代表理事 中嶋美恵 - 観光経済新聞

 「バス」というとニッチなイメージをお持ちの方が多いと思います。そこで、少しでもバスについてご紹介できればと思い、これまでバス業界について、バス運転手の現状、さまざまなバスの種類などを書かせていただきました。今後は本題である「採用」について触れていきたいと思います。

 まず、バス業界に限らず一般的な新卒採用についてですが、経団連は大手企業の採用面接の解禁日などを定めた指針を、2021年春入社の学生から廃止することを決定しています。新たなルールづくりは政府が主導となり、これまでのように経済界が主導するルールがなくなることで、横並びの新卒一括採用を見直す動きが日本企業に広がりつつありますが、まだまだ時期を問わず通年採用する企業はごくわずかです。

 今年も3月1日から就職活動を本格稼働する学生が多く、この日に合わせてさまざまな準備をしていた企業も多数あったはずですが、新型コロナウイルスの感染が拡大するに従って、就職イベントや各社の会社説明会は軒並み中止となり、インターネットやスマートフォンを使った説明会や動画による会社案内が増える傾向にあります。

 次に中途採用についてですが、一般的に日本人は「4月から入社したい人」と「1月から入社したい人」が圧倒的に多く、そのため応募のピークは1月中旬から3月上旬と10月上旬から11月下旬になります。この時期がいわゆる「求職者の動く時期」=「求人件数の増える時期」です。4月は日本における新年度の始まりであり、1月は新年の始まりであり前年12月の冬のボーナスをもらってから転職する人が多いためです。

 この二つの時期は求人件数が増えるのでライバルも増えますが、求職者も動くので採用のチャンスが高い時期です。予算の都合で、ある特定の時期に的を絞って採用を試みたい場合はこの時期が適切と言えます。まさに今がそのチャンス。新型コロナウイルスの影響で足切りが起き、人があふれるのではと言われていたりもしますが、需要と供給のバランスがどのように推移するのか、しっかりと見極めたいところです。

 新型コロナウイルスの影響で運輸も観光も厳しい状況が続いています。日本はもちろん、世界の動向が読めません。1日も早い収束宣言を祈らざるを得ません。

 (リッツMC代表取締役社長兼女性バス運転手協会代表理事)

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March 10, 2020 at 10:00AM
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